受精後の卵割は普通のウニと同じように進み(写真2:8細胞期)、胞胚(写真3)、プリズム幼生(写真4)と、発生していきます。ただし、この後、普通のウニでは、口が開いて植物性のプランクトンなどの餌を採り始めるのですが、この幼生は餌をとりません。受精2日くらいも経つとウサギの耳のように腕が伸びますが(写真5)、もうお腹のところには成体の骨もできはじめています(写真6,網のように光っている構造)。5日もするとほとんど大人のウニのようになります(写真7:この写真は受精後11日のヨツアナカシパン)。
普通のウニはプルテウス幼生として、海の中で1ヶ月程度一生懸命餌をとりながら過ごした後、成体のウニへと変態すると考えられています。グアムやハワイで産まれたプルテウス幼生が、日本まで流れてきていることもあるようです。
ところが、ヨツアナカシパンは、母親からもらった卵黄だけを栄養として幼生期の成長を行い、ごくわずかな泳ぐ期間を経た後、変態するという生活をしています。
このように幼生期を短くして、卵黄だけで成長する種は、他のウニでも見られます。このような種の発生を、幼生を経ずに直接成体の形態に成長することから、「直接発生」と言います。直接発生をするウニの多くは、写真4のようなプリズム幼生にはなりません。ヨツアナカシパンは、直接発生に現在進行形で移行しつつある種で、餌をとっていたときの名残として、プリズム幼生期を経ているのですね。








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