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	<title>Tsukuba Science</title>
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	<description>Science and Science Communication at the University of Tsukuba</description>
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		<title>植物による土壌回復</title>
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		<pubDate>Thu, 28 Jul 2011 03:58:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[放射線]]></category>

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		<description><![CDATA[自由に動けない植物は、根から、成長に必要な特定の元素を取り込む仕組みを持っています。この仕組みが、「放射性物質に汚染された土壌の回復につながるのではないか？」として注目を集めています。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1869" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Furukawa_web.jpg"><img class="size-medium wp-image-1869" title="Furukawa_web" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Furukawa_web-300x192.jpg" alt="" width="300" height="192" /></a><p class="wp-caption-text">古川先生</p></div>
<p><strong><em>自由に動けない植物は、根から、成長に必要な特定の元素を取り込む仕組みを持っています。この仕組みが、「放射性物質に汚染された土壌の回復につながるのではないか？」として注目を集めています。今回は金属元素の植物への取り込みについて研究をされている筑波大学アイソトープ総合センターの古川先生にお話しを聞いてきました。</em></strong></p>
<p><strong><em><br />
</em></strong></p>
<p><strong>■植物はどのようにして必要な元素を取り込んでいるのでしょうか？</strong></p>
<p><strong> </strong>植物の成長や生存には、窒素、リン、カリウムなどの元素が必要です。植物の根には、トランスポーター（輸送体）とよばれるタンパク質が存在しています。このトランスポーターが、土の中にある元素を植物の中に取り込んだり植物体内を運んだりしています。窒素トランスポーターは窒素を、リントランスポーターはリンをといったように、トランスポーターによって取り込み元素の種類は異なります。水の中に溶けた状態で存在する元素は取り込みやすいのですが、土の中では必要な元素が溶けていないことがあります。どうしても足りなくなったときは、植物がいろいろな酸を出して、必要元素を土から溶け出させて吸収するということもあります。</p>
<p><strong>■植物はセシウムを取り込むのでしょうか？</strong></p>
<p>セシウムは構造がカリウムに非常によく似ています。そのため、カリウムトランスポーターがカリウムと間違えてセシウムを取り込むということがあります。通常、肥料には、窒素、リン、カリウムが多く含まれるのですが、カリウムを極端に減らした肥料を植物に与えると、植物体内でカリウムだけが不足している状態になるため土壌にもともとあるカリウムを取り込もうとする機能が活性化されます。このような仕組みを使えば、カリウムと間違われて取り込まれるセシウムの量が増えると思われます。</p>
<p>遺伝子組換えを行い、セシウムを取り込みやすい植物を作成するということは原理的には可能です。またはセシウムを取り込みやすい植物をさがしてきて利用するということもできますが、現時点では「セシウムを取り込みやすい植物」についての研究はほとんどされておらず、データが足りません。福島原子力発電所の事故が起こる前には、セシウムを取り込む植物の需要はほとんどなかったので、研究者自体が極めて少ないのです。</p>
<p><strong>■セシウムの除去にヒマワリが有効だというのはなぜですか？</strong></p>
<p>セシウムは土とくっつきやすく、離れにくいという性質を持っています。そのため表面の土にくっついたセシウムは雨が降ったとしても、浅いところにとどまります。このためセシウムを吸収するためには、根を浅くはる植物である必要があります。深く根をはる植物では意味がないのです。ヒマワリは浅く根を張る植物であり、成長も早いということで注目されています。一方で、セシウムを吸収したヒマワリは放射線量が多くなっているので、どのように処分するかという問題が生じます。</p>
<p><strong>■セシウムを除去できれば、土壌汚染の問題は解決するのでしょうか？</strong></p>
<p>私は、セシウムよりもストロンチウムの方が怖いと思っています。ストロンチウムはセシウムよりも放出される量が少ないと考えられていますし、測定すること自体が難しいため、事故当初は検出されておらず、そのために報道もされていませんでした。しかし、6月なってストロンチウムが検出されたというニュースが出始めました。</p>
<p>セシウムはカリウムに構造が似ているため、人体に取り込んだとしても、100日から200日で約半分が排出されますが、ストロンチウムはカルシウムに構造が似ているため、骨に取り込まれやすいのです。ストロンチウムが骨に取り込まれると、骨髄に近いので、血液細胞等の新生などに影響が及びます。ストロンチウムの半減期は28.9年とセシウム同様長いため、今後、次々に検出され、おそらく問題となることでしょう。</p>
<p>トランスポーターの遺伝子組換えを行えば、「ストロンチウムを取り込みやすい植物」を作成することが可能です。ただし日本では遺伝子組換え作物に対する拒否反応が大きいので、実際に使えるようになるまでには時間がかかるかもしれません。</p>
<p>もう一つの案としては、ストロンチウムを取り込みやすい植物をさがし出してくることです。これもまた時間がかかる話です。しかし、半減期が28.9年ということは、28.9年たっても今あるストロンチウムは半分にしか減らないわけです。0にはなりません。ストロンチウムを取り込む植物を作り出すもしくは探し出すのに10年かかったとしても、土壌内のストロンチウムを0にするまでの時間を縮めると言った点で、「ストロンチウムを取り込む植物の研究」は有意義だと思っています。</p>
<p><strong>■具体的にはどのような研究をなさるのでしょう？</strong></p>
<p>窒素、リン、カリウムなど通常植物が必要として取り込んでいるもののトランスポーターの研究は今までもたくさん行われてきていて、多くの知見があります。私は、今まで、亜鉛やカドミウムといった金属元素のトランスポーターの研究をしてきました。カドミウムのトランスポーターはカルシウムのトランスポーターとして知られているものだったり、鉄のトランスポーターとして知られているものでした。「ではストロンチウムはどう？」という研究は、今まであまりされておらず、情報がないのです。</p>
<p>私が研究に使っているのはミヤコグサというモデル植物です。モデル植物で「ストロンチウムを取り込む機能を持つ」遺伝子が分かってくると、他の植物の遺伝子組換えも可能になります。もしくはそのような遺伝子を持つ植物を選抜してくるということができるようになります。「この遺伝子配列ならストロンチウムを取り込みます」という配列情報をみつけることが、まずは必要になります。アメリカでは鉄や亜鉛といった人間にとっても大事なミネラルをため込むようなダイズの研究がされています。ミヤコグサはマメ科の植物なので、ミヤコグサでの遺伝子配列がわかれば、それをダイズに組み込んで、土壌汚染された地でダイズを作るというストーリーが考えられます。</p>
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		<item>
		<title>ショウジョウバエの中の宇宙</title>
		<link>http://tsukubascience.com/seibutsu/shoujoubainouchu/</link>
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		<pubDate>Tue, 26 Apr 2011 03:36:46 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[生物]]></category>

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		<description><![CDATA[「neuron galaxy ニューロン銀河」の世界へようこそ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1750" class="wp-caption alignright" style="width: 630px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Shimada_Yuko_web.jpg"><img class="size-full wp-image-1750" title="Shimada_Yuko_web" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Shimada_Yuko_web.jpg" alt="島田さん" width="620" height="412" /></a><p class="wp-caption-text">　第一回科学フォトコンテスト「科学の美」最優秀賞を取った島田-丹羽裕子さん</p></div>
<p><em><strong>第一回「科学の美」の最優秀賞はショウジョウバエの幼虫の脳と前胸腺を撮影したものでした。この写真をみたとき、私は「ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた銀河みたい」と思いました。ハッブル宇宙望遠鏡は様々な宇宙の謎を解明しつつ、宇宙の美しさを私たちに教えてくれました。顕微鏡も、様々な生物の謎を解明するとともに、生物の美しさを私たちに教えてくれます。</strong></em></p>
<h6>■島田さんの研究テーマについて教えてください</h6>
<p>昆虫（主にはキイロショウジョウバエ）を材料として、ステロイドホルモンの生合成調節機構について研究しています。多くの昆虫は、幼虫の時に脱皮を繰り返して大きくなり、蛹を経て成体になります。幼虫→幼虫（脱皮）、または幼虫→成体（変態）のタイミングは、エクジソンというステロイドホルモンによって制御されています。脱皮と変態が起こる前には昆虫体内でのエクジソン濃度が急激に上がることが知られています。私は、生物の各発生段階において、ステロイドホルモンがどのように作られて、体内でのホルモン量がどのように適正に調節されているかということを調べています。</p>
<div id="attachment_1767" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/50-weba.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/50-weba-300x300.jpg" alt="" title="neuron galaxy ニューロン銀河" width="300" height="300" class="size-medium wp-image-1767" /></a><p class="wp-caption-text">neuron galaxy ニューロン銀河　｜　島田-丹羽　裕子</p></div>
<p><strong>■この写真はどのような写真なのでしょう？</strong></p>
<p>これはショウジョウバエの幼虫の脳と前胸腺です。この写真で赤いハート形の部分が前胸腺という組織です。前胸腺は、約50個の細胞からできており、１つ１つの細胞がエクジソンを合成し、分泌しています。濃い赤や白っぽい丸の部分は核です。一方、赤いハート形の前胸腺の下にぼんやりと青く光っている球体が二つ見えます。これが脳です。脳から前胸腺に向かって伸びている緑色のものはニューロンです。緑の丸が細胞体で、そこから無数の神経突起が伸びて脳内に広がっています。そして、ニューロンの一部が前胸腺にも伸びていることがわかります。</p>
<p>私たちの研究グループでは、このニューロンを介して、脳側からの情報が伝えられ、前胸腺でのエクジソン合成が調節されているのではないかと考えています。</p>
<h6>■この写真に写っている前胸腺の大きさはどれくらいなのですか？</h6>
<p>200マイクロメートル程度です。ショウジョウバエの幼虫を実体顕微鏡の下でピンセットを用いて解剖し、抗体染色法を用いて各細胞を可視化しました。写真は、ツァイス社製の共焦点レーザー顕微鏡 LSM700 で撮影しました。</p>
<h6>■この写真は一般的にきれいだと思うのですが、科学的にも「きれい」であることは必要なのでしょうか？</h6>
<p>科学における写真の重要性には２つポイントがあります。１つは、「百聞は一見に如かず」の格言の通り、写真のデータは非常に説得力があります。自分の発見を他者にきちんと伝えるためには、「わかりやすい」「鮮明な」「美しい」写真を撮る必要があります。そのために、何回も実験をくりかえして条件検討を行い、何日も顕微鏡で観察して、何百枚も写真を撮っています。精魂こめて撮った膨大な数の画像データの中からやっと１枚だけを選んで論文に載せます。<br />
２つめは、衆目を集める目的です。分野内外を問わず多くの人の興味をひくためには、芸術性をもった美しい写真を撮ることはとても大事です。論文雑誌を発行する出版社は巻頭ページの写真を毎回募集しますし、顕微鏡メーカーは毎年フォトコンテストを行います。美しい写真を撮る技術は、科学者の業績として評価されるほど重要な技術の１つです。</p>
<h6>■美しい写真を撮るためのコツは何でしょうか？</h6>
<p>日々の実験では、自分が知りたいことに焦点を充てて写真を撮っているので、きれいな写真を撮ることを目的にはしていませんが、偶然きれいな写真が得られる場合があります。写真を撮る技術は地道なトレーニングと経験に基づくもので、試料ごとに試行錯誤することが必要です。つまり、カメラのオートモードに頼るのではなく、顕微鏡の原理やカメラの特性を熟知した上で設定を少しずつ手動で変えてベストな画像取得条件を検討することが大事です。美的センスもある程度必要かもしれませんが、生命現象をもっともっとよく知りたい／観たいと願う気持ちが一番必要な気がします。</p>
<h6>■顕微鏡写真の撮り方は昔と違ってきているんですよね？</h6>
<p>顕微鏡技術と生体イメージング技術は日々進展しています。オワンクラゲから 緑色蛍光タンパク質 (green fluorescence protein, GFP) が発見されて以来、様々な蛍光タンパク質が同定されてきています。CFP、GFP、YFP、RFP等、異なる波長の色を出す蛍光タンパク質または蛍光標識色素を組み合わせることで、複数のタンパク質の分布を同時に検出することが可能です。また、特定の波長の光を照射することで、緑色から赤色に変化するタンパク質（photoconvertible ptoten, Kaede）や蛍光を消すタンパク質 (photochromic protein, Dronpa) などもあります。これらの蛍光プローブを利用することで、自分が探究したい生命現象を生きた個体の中でリアルタイムで観察することができます。さらに、特殊な画像解析ソフトを用いることで、組織／細胞をパソコンの中で３次元的に再構築して、様々な角度から観察することもできます。論文の印刷媒体は２次元ですが、web 上では 3D や 4D のデータをムービー形式で見ることができます。</p>
<h6>■「科学の美」に応募した理由はなんでしょう？</h6>
<p>私たちの研究を異分野の研究者や研究者以外の方々に紹介できる機会は実際に限られています。今回、「インパクトがある写真」という形で１人でも多くの人々に興味をもってもらえることができれば、そこから様々な分野の知識が融合するきっかけが生まれるのではないかと願って応募しました。多様な知識の交流は科学の発展につながります。</p>
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		<title>放射線について知ろう</title>
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		<pubDate>Wed, 06 Apr 2011 05:21:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[放射線]]></category>

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		<description><![CDATA[桝本先生、森田先生ともに高エネルギー加速器研究機構（KEK）の研究者でいらっしゃいます。普段放射線を取り扱っている研究者としての立場からインタビューに答えていただきました。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1718" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Morita-Masumoto.jpg"><img class="size-medium wp-image-1718" title="Masumoto-Morita" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Morita-Masumoto-300x192.jpg" alt="桝本先生と森田先生" width="300" height="192" /></a><p class="wp-caption-text">桝本先生と森田先生</p></div>
<p><strong>桝本 和義先生<br />
高エネルギー加速器研究機構<br />
</strong><strong>放射線科学センター　教授</strong></p>
<p><strong> 森田洋平先生<br />
高エネルギー加速器研究機構<br />
広報室室長</strong></p>
<p><strong> </strong></p>
<p><strong>桝本先生、森田先生ともに高エネルギー加速器研究機構（KEK）の研究者でいらっしゃいます。桝本先生は放射線測定のプロフェッショナルです。今回、普段放射線を取り扱っている研究者としての立場からインタビューに答えていただきました。</strong></p>
<hr />
<h6>■放射線の種類について教えてください。</h6>
<p>代表的な放射線にはα（アルファ）線、β（ベータ）線、γ（ガンマ）線があります。<br />
α線は紙を通過することができません。β線は紙を通過できますが、数ミリのアルミニウムの板を通過することはできません。ガンマ線は紙もアルミニウムも通過しますが、厚い鉛の板は通過できません。<br />
このほかの放射線には中性子線、陽電子線、陽子線などがあります。中性子線は原子炉での反応によって作り出されます。中性子線は鉛も通過してしまいます。中性子線は水の中に入ると、減速します。減速した中性子はホウ素やカドミウムに吸収させられます。</p>
<p>放射線の中で体内に入った場合に一番怖いのはα線です。α線は紙も通過できないので、体の外にある場合は心配ありません。ただし、呼吸や飲食などによって体の中に取り込んでしまうと細胞の中の遺伝子を壊すことがあります。ガンマ線は体外からでも体の中に入ってきますが、そのまま外に通り抜けるから、量が多くなければそれほど心配はありません。このように放射線は種類によって、人体に与える影響が違います。</p>
<p>放射線は化学物質などに比べて、非常に少ない量でも測れます。身の回りにある自然の放射線というのは案外多いんですね。建物や人間の体の中にもあります。そのため物質からでている放射線だけを正確に測るには、鉛などで厳重に囲んだ中で測定する必要があります。それでも自然放射線が測定装置に入ってしまって正確に測定できないこともあります。</p>
<h6>■放射線を出す物質にはどんなものがありますか？</h6>
<p>自然界にはいろいろな放射性物質がありますが、今回の福島第一原子力発電所の事故に関連するのはヨウ素、カリウム、セシウム、ストロンチウムなどです。体内に取り込まれた場合、元素によってたまって行く場所が異なります。</p>
<p>ヨウ素の場合甲状腺にたまりやすいです。チェルノブイリの原発事故の後、小さい子供の中に甲状腺ガンがみられたのはそのためです。内陸のチェルノブイリに住んでいた人は甲状腺にヨウ素がたまっていなかったので、放射性ヨウ素がたまりやすかったと思われます。</p>
<p>一方、日本人の場合、ワカメや昆布などを摂取しているため、もともと甲状腺にヨウ素が多くたまっています。そのため放射性ヨウ素を取り込んでも、チェルノブイリ周辺の人とは違って、たまりにくいことを示唆する報告があります。<strong><a href="http://www15.ocn.ne.jp/~jungata/FukushimaTDose1.html">（脚注）</a> </strong></p>
<p>今回の福島原発の事故ではおそらくストロンチウムも放出されたと考えられます。過去の例では、セシウムが飛んできている時はストロンチウムも一緒に飛んできていることが多いのです。ストロンチウムはカルシウムと似ているため骨の中に取り込まれやすい物質です。骨に取り込まれると長期間にわたって体内で放射線を出し続けることになるので、注意が必要です。ストロンチウムは測定することが難しく、時間もかかることから、現在はどのくらいの量が放出されたかはわかりません。ただしセシウムの量から考えると非常に少ないと考えられます。</p>
<p>セシウムやカリウムはナトリウムと同じアルカリ金属で臓器には濃縮されず、体外に排出されやすいので、基準値内の食物を食べていれば体内被曝に関して心配することはありません。</p>
<h6>■プルトニウムはどうでしょう？</h6>
<p>プルトニウムは気体状になりにくい、空気中に放出されてもすぐに下に落ち、広範囲に広がるとは考えにくいです。だから、福島原発周辺の土壌から検出されても、つくばや東京では検出されないでしょう。</p>
<p>ただし粉じんとして取り込まれると、肺に入り込み、体外に排出されにくいのです。プルトニウムは長期間にわたって放射線を出し続けます。だから、事故現場で働いている作業員の人たちはプルトニウムを体内に取り込まないように、注意が必要です。</p>
<h6>■放射線の影響にも個人差がありますよね？少しの被曝量でも影響を受ける人もいるのでは？</h6>
<p>放射線の被曝量が高くなると、個人差が出ます。事故現場で作業している人たちで、誤って非常に高い線量を受けた方には感受性に個人差が見られるかもしれません。ただし、通常の放射線作業での限度値（1年間50mSv、5年間で100mSv、緊急時に一時的に浴びる上限である250mSv）内では、感受性ということで個人差があるとは思えません。</p>
<h6>■女の子を持つ母親として将来への影響が心配なのですが。</h6>
<p>生物にとって、卵子は大切なものなので、かなり守られています。今までのチェルノブイリや広島、長崎の例を見る限り、100ミリシーベルトレベルの被ばくでは遺伝的影響は、疫学データ的にはないと言えます。</p>
<p>東大病院放射線治療チームの<strong><a href="http://tnakagawa.exblog.jp/15158073/">ブログ記事</a></strong>には以下のように書かれています。<br />
「ただし、妊娠中の方に対しては、もっと厳しい基準を設けるべきです。専門家の間でも議論はありますが、妊婦の方に安心していただけるよう、妊娠中の被ばく線量限度を10 mSv以下にすべきであると考えています。<strong><a href="http://www.icrp.org/publication.asp?id=ICRP%20Publication%2084">（国際放射線防護委員会レポート84）</a></strong>」</p>
<h6>■福島から避難してきた人の洋服についていた放射性物質による被害って考えられるでしょうか？</h6>
<p>考えられません。検査でも汚染は見つかりませんし、見つかってもごくわずかな量なのでシャワーを浴びたり服を着替えて洗濯などをすれば安心できます。</p>
<p>放射性物質は体内に取り込まれた場合に、DNAを傷つけることがあります。ただし、私たちの体の中にも自然の中の放射性物質が常に存在しますし、私たちの細胞はそれらの放射線による損傷を修復する機能を備えています。市場に出回っている食べ物や水道水は基準値を守るように厳しく規制されているので、放射線被害を受けるということは、まず考えられません。</p>
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		</item>
		<item>
		<title>放射線とは何か？</title>
		<link>http://tsukubascience.com/houshasen/houshasentohananika/</link>
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		<pubDate>Sat, 02 Apr 2011 15:38:40 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[放射線]]></category>

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		<description><![CDATA[今話題になっている一連のニュースを理解するためには、原子物理学について少し知っておく必要があります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/understanding-radiation.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/understanding-radiation.jpg" alt="" title="understanding-radiation" width="640" height="250" class="alignleft size-full wp-image-1602" /></a><strong><em>福島第一原発の問題を受け、ニュースは、同位体、放射線、汚染、そして健康被害などの話であふれ返っています。しかし、「半減期」や「マイクロシーベルト」と言われても、よくわかりませんよね。今話題になっている一連のニュースを理解するためには、原子物理学について少し知っておく必要があります。これからの連載記事では、最近の話題をより理解するために、いくつかのポイントとなる概念について紹介していきます。（「物理なんてわからない」と心配するには及びません。全部、簡単にまとめてありますよ。）</em></strong></p>
<p><strong><em>まずは一番基本的な、<a href="/../houshasentohananika-genshitodouitai/">原子の話</a>から始めましょう。</em></strong></p>
<hr />
<h5><a href="/../houshasentohananika-genshitodouitai/">原子と同位体</a></h5>
<h5><a href="/../houshasentohananika-hangenki/">半減期</a></h5>
<h5><a href="/../houshasentohananika-houshasennoshurui/">放射線の種類</a></h5>
<h5><a href="/../houshasentohananika-bekurerutoshiberuto/">ベクレルとシーベルト</a></h5>
<hr />
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>藻類が世界を変える</title>
		<link>http://tsukubascience.com/seibutsu/sourui_ga_sekai_wo_kaeru/</link>
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		<pubDate>Fri, 14 Jan 2011 09:41:35 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[生物]]></category>

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		<description><![CDATA[100分の1ミリの微生物が世界を変えるかもしれない。その微生物の名は「オーランチオキトリウム」。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_1224" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/ProfWatanabe.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/ProfWatanabe-300x219.jpg" alt="" title="Prof Watanabe" width="300" height="219" class="size-medium wp-image-1224" /></a><p class="wp-caption-text">渡邉信教授</p></div>筑波大学は東京教育大学時代から藻類の研究が盛んであった。現在も藻類の分類・培養・解析などのプロフェッショナルが集結し、日本の藻類研究をリードしている。そのような中、渡邉信先生の率いるCREST藻類エネルギー技術開発プロジェクトチームは国内外から脚光を浴びている。</p>
<p><strong>藻類からオイルを採る？</strong></p>
<p>化石燃料である石油は、いずれ枯渇する。「工業的レベルで石油を作り出すこ と」は、21世紀を生きる私たちにとって切迫した課題なのである。</p>
<p>大豆やトウモロコシといった陸上植物から油をとり、燃料とすることはすでに実 用化されている。しかしながら、本来食糧生産のために使っていた耕地で燃料用 の作物を育てるため、食糧価格が高騰すると言った問題が生じている。また陸上 植物のオイル生産能力は1ヘクタール当たり年間0.2-6ｔと決して高くない。</p>
<p>藻類からオイルができるということは、一般的にはそれほど知られていない。オ イルは水よりも軽いため、水面に浮きやすくなり、太陽の光を浴びやすくなる。 また藻類自身のエネルギーにもしやすい。山の中にある沼や田んぼなどに油が浮 いているのを見たことはないだろうか？あれは、油が流れ込んだものではなく、 そこにいる藻類が作りだした油なのだ。現在使われている石油も、そもそもは藻 類が作りだしていたものだと言われている。現在までオイルをつくる出す藻類は 数十種類知られている。藻類のオイル生産能力は1ヘクタール当たり年間40- 140ｔと非常に高い。そのため、藻類からオイルを採取するという研究は1980年 代から始められてはいた。しかし、試験管内では簡単に培養させることのできる 藻類でも、工業的に培養するとなると他の微生物がたくさん増えてしまう、培養 速度が遅くなるといった問題が生じる。その結果、藻類からの工業的オイル生産 は難しく、世界各国で生産効率を上げるための研究が続けられてきた。</p>
<p><strong>女神がほほ笑む</strong></p>
<p>渡邉信先生のチームではボトリオコッカスという藻類によるオイル生産の研究を進めていた。ボトリオコッカスはオイル生成能力が高く、オイル含量は乾燥重量の75％に達することもあるほどである。また、産生するオイルは重油に相当する炭化水素であり、使い道が広い。しかしながら、ボトリオコッカスは培養に時間がかかり、コストが1Ｌあたり800円程度となってしまい、１Ｌあたり50円程度の重油とは比べ物にならない。</p>
<p>渡邉先生は数十年にわたって、藻類を研究してきた。今まで何百もの藻類を採集、分析してきた。2009年に沖縄の海から採集してきた藻類200株のうちの一つが、「オーランチオキトリウム」である。<br />
「サイエンスと言うのは理屈を積み重ねていく話と偶然性・ひらめきによる場合があるよね。自然界でのスクリーニングは、理屈の世界ではない。この辺に行って、このへんならなんとかなるんじゃないの？というひらめきが大切。一生懸命頑張っていると、天の女神が微笑んでくれる時があるんだよね。今回は天の女神が僕に微笑んでくれた。」</p>
<p><strong>オーランチオキトリウムはなにがすごいのか？</strong></p>
<p>オーランチオキトリウムのすごさはその増殖スピードにある。「オーランチオキトリウムの倍加時間は10℃で11.96時間、20℃で4.2時間、30℃だと2.1時間。ボトリオコッカスと比べるとオイル生成量は3分の1と少ないのだけれども、36倍の速さで増殖するからね。オイル生産効率は単純計算でボトリオコッカスの12倍となるわけです。生産効率を一桁あげるということが現実的になったということ。」<br />
<div id="attachment_1229" class="wp-caption alignright" style="width: 290px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Fig1.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Fig1-280x300.jpg" alt="" title="Fig1" width="280" height="300" class="size-medium wp-image-1229" /></a><p class="wp-caption-text">Fig 1. オーランチオキトリウムによるオイルの連続生産システムが可能となれば、霞ヶ浦程度の広さ（2万ha）で日本全体の石油必要量を賄うことが可能となる</p></div>　<br />
では、オーランチオキトリウムを利用すると具体的にどのくらいのオイル生産が可能となるのか？1haの広さに深さ1ｍの培養装置を作ったとしよう。4日ごとに収穫していくとすると、年間約1,000tのオイルがとれることになる。倍加時間を4時間として4時間ごとに67％を収穫し、同量の新鮮培養液を継ぎ足すという連続生産システムにすれば年間1万トン以上のオイルがとれることになる。</p>
<p>現在日本が輸入している石油量は約1.9億ｔ。連続生産システムを利用すると、2万haあれば2億tの石油生産が可能となる。2万ha（200平方キロメートル）は霞ヶ浦の面積（220平方キロメートル）とほぼ等しい。平成20年度農林水産省の「耕作放棄地に関する現地調査」によれば、全国で28.4万haの耕作放棄地が存在する。そのうちの10％をオーランチオキトリウムの連続生産システムの用地として利用すれば、日本の石油必要量は賄われる計算となり、石油輸入国家から石油輸出国家に転換することも可能となる。</p>
<p><strong>一石二鳥のオイル生産</strong></p>
<p>ボトリオコッカスなど多くの藻類は太陽光を利用して光合成を行う藻類である。一方、オーランチオキトリウムは周りにある有機物を取り込む従属栄養藻類であり、太陽光は必要としない。</p>
<p>オーランチオキトリウムの培養にあたって、実験室内ではグルコース（ブドウ糖）を使用しているが、工業的利用を考えた場合には、グルコースではコストが高すぎる。「有機排水の処理にはどの国でも困っている。この有機排水を、培養に使うことを考えている」と渡邉先生は言う。</p>
<p><div id="attachment_1230" class="wp-caption alignleft" style="width: 610px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Fig2.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Fig2.jpg" alt="" title="Fig2" width="600" class="size-large wp-image-1230" /></a><p class="wp-caption-text">Fig 2. 下水等の有機排水は通常、活性汚泥というバクテリアの塊を投入して、浄化処理を行っている。活性汚泥の代わりにオーランチオキトリウムを投入すれば、オーランチオキトリウムは有機排水中の溶存有機物を使って、オイルを生産する。</p></div>
<p>下水等の有機排水は通常、活性汚泥というバクテリアの塊を投入して、浄化処理を行っている。活性汚泥の代わりにオーランチオキトリウムを投入すれば、オーランチオキトリウムは有機排水中の溶存有機物を使って、オイルを生産する。</p>
<p>オーランチオキトリウムによって処理された二次処理水は窒素とリンが大量に残っている。これをこのまま排水してしまうと、水域の富栄養化が起きてしまう。ここで活用するのが、ボトリオコッカスである。ボトリオコッカスは培養時に窒素とリンを必要とする。二次処理水にボトリオコッカスを投入すれば、窒素とリンを取り込み、オイルを生産するようになる。</p>
<p>オイルを採集した後のオーランチオキトリウムやボトリオコッカスは動物の飼料することもできるし、メタン発酵に利用することもできる。</p>
<p><strong>本当に石油の代わりとして使えるのか？</strong></p>
<p>石油は燃料として使われるだけではなく、プラスチックなど化学製品の原料ともなっている。オーランチオキトリウムやボトリオコッカスが作りだすオイルは本当に石油の代わりに使えるのだろうか？</p>
<p>「オーランチオキトリウムが作りだすのはスクアレンというオイル。ボトリオコッカスが作りだすのはボトリオコッセンというオイル。いずれもトリテルペノイドに属するオイルであり、容易に燃料化することが可能です。また既存の石油会社が持っている技術を利用すれば、バイオポリマーをはじめとする化学製品の原料にすることもできます。<br />
また現在、化粧品や健康食品とて使われているスクアレンは深海鮫から採っていますが、深海鮫は絶滅危惧種になっているものも多く、いずれ採ることが難しくなるでしょう。オーランチオキトリウムはスクアレンの供給源としても使えるのです。」</p>
<p><strong>明るい未来へ</strong></p>
<p>オーランチオキトリウムによるオイル生産は実用化されるのか?されるとしたら何年後なのか？<br />
渡邉先生は10年をめどに考えている。「10年以内に実用化できないと、世界が持たない。ただし、実用化にあたっては、スケールが大きい実験が必要。実験室内ではなく、プラントレベルでの実験を行い、コストの計算をしなければなりません。それには予算も、人手もかかります。日本はどこまで投資する気があるのか？そこが一番の問題です。」<br />
今の私たちの生活は液体燃料なしに成り立たない。液体燃料＝エネルギーの確保は国家の根幹なのである。<br />
「アメリカはエネルギーが国を守るという考えが非常にクリアです。そのための技術革新に対して国としてお金をつぎ込んでいる。日本はどうか？そこまでの危機感はあるのだろうか？」<br />
アメリカは藻類エネルギープロジェクトに軍も関与しているため全貌は不明であるが、わかっているだけで1500億円相当を投資しているという。一方、日本では藻類エネルギ—プロジェクトに投資している金額は数十億円に過ぎない。それでも渡邉先生は日本でこの研究を進めることにこだわる。<br />
「ここまでの研究は日本の税金で行われてきました。日本の皆さんに還元しなければなりません。そして、藻類からオイルを作りだす技術は日本だけではなく、世界全体を救うために必要です。技術で社会をいい意味で変える。これがイノベーションです。ほら吹き扱いもされていますが、私は日本を石油輸出国にしてみせますよ！」</p>
<p>世界のパワーバランスを変えうる日本発のイノベーション。<br />
日本の将来は明るいのかもしれない。</p>
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		<title>小さな世界での助け合い　</title>
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		<pubDate>Thu, 25 Nov 2010 02:27:19 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[生物]]></category>

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		<description><![CDATA[私たちの身体を形作る、細胞。その小さな世界には様々な役割を持った器官が多く存在している。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><div id="attachment_1208" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Mitochondria_in_cell.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/Mitochondria_in_cell-300x245.jpg" alt="" title="Mitochondria_in_cell" width="300" height="245" class="size-medium wp-image-1208" /></a><p class="wp-caption-text">細胞の中のミトコンドリアネットワーク　写真：David Hackos</p></div>私たちの身体を形作る、細胞。その小さな世界には様々な役割を持った器官が多く存在している。例えば、身体の設計図であるゲノムDNAを保管している“核”、タンパク質生産工場の“小胞体”、それら器官の中で不要になったものを分解するごみ焼却場のような“オートファゴソーム”。そして、今回取り上げる“ミトコンドリア”である。細胞内でのミトコンドリアの驚くべき動態をあなたは知っているだろうか？</p>
<p>ミトコンドリアとは、いうなれば細胞のエネルギー工場である。私たちの身体は何をするにもエネルギーが必要で、それは主に酸素と糖分から作られる。実はミトコンドリアでなくともエネルギーを作り出すことはできるが、非常に効率が悪い。ミトコンドリアのエネルギー産生の効率の良さは、非効率な経路の約20倍という値からもわかるだろう。また、ミトコンドリアには忘れてはならない特徴がある。独自のDNAを持つということだ。</p>
<p>およそ20億年前、ミトコンドリアは別の生物が寄生のような形を経て私たちの細胞の一部となった経緯があり、自身の設計図であるDNAのほとんどは核へ移動しているが、一部のDNAはその内部にいまだ残り続けている。そして、そのいまだ残っているDNAの情報からも、エネルギー産生に必要な部品であるタンパク質を作り出している。</p>
<p>このように解明されていると思われているミトコンドリアも、長い間誤解されていたことがある。顕微鏡技術の発展で細胞内の様子も見ることができるようになった頃、もちろんミトコンドリアも観察された。この時は、細胞の中で浮遊する、楕円球状の器官だとみなされ、高校の生物の教科書などでは今でも、一つひとつが独立した豆のような形で存在しているミトコンドリアの絵が掲載されている。</p>
<p>しかし、これはミトコンドリアの可視化技術が未発達であったために、細胞を輪切りにしたときのような断面図を見ていただけであった。さらなる技術の発展のおかげで、この認識を覆すような新たな発見が20世紀中ごろに見つけることができ、それがミトコンドリアネットワークであった。上の写真はミトコンドリアに蛍光物質をつけて細胞の中でのミトコンドリアを可視化したものである。見てわかる通り、ミトコンドリアは核の周りに集まり、ネットワークを形成している。豆状のようなものも見られるが、ごく僅かである。しかし、驚くべき発見はこれだけでない。更なる研究によって新たなミトコンドリアの性質が解明された。それはミトコンドリアの“融合”と“分裂”である。</p>
<p>前述したように、ミトコンドリアは独自のDNAをもっている。付け加えると、同じ情報を持ったDNAをたくさん含んでいる。そのDNAは核のような保護膜がないので突然変異を生じやすい。DNAの突然変異とは、紙の設計図の染みのようなもので、正しく部品を作ることができなくなることがある。もし、一部のDNAの重要な部分に突然変異が生じて、変異入りのDNAがそのミトコンドリアの大多数をしめてくると、そのミトコンドリアは正常な部品が作れず、部品の需要と供給のバランスが崩れ、ミトコンドリアそのものがダメになってしまう。そしてダメになったミトコンドリアは排除されてしまう。</p>
<p>しかし、ちゃんと回避するためのメカニズムが存在する。それが“融合”だ。手遅れになる前に他の正常なミトコンドリアと融合すると、お互いのDNAや部品であるタンパク質が交換され、ダメになりかけていたミトコンドリアは変異が入ってないDNAや正常な部品を得ることができる。そして、それにより変異入りのDNAの比率も減少する。小さなミトコンドリアにとって、多い変異入りのDNA（毒）も、ミトコンドリアネットワーク全体に散らばれば、致死量には至らない。この“ミトコンドリアの融合”によって、変異が蓄積していたミトコンドリアは持ち直すことができ、エネルギーを作り続けられるようになるのだ。</p>
<p>また、普段は核の周りに集まっているミトコンドリアだが、核から離れたところでエネルギーが必要な場合もある。その時は“分裂”することによって、粒状（豆状）のミトコンドリアを作り出し、その場所へ送り出す。いわゆる支社への出張のようなものである。この本社（核周囲）と支社（細胞末端）でのミトコンドリアの働きによって、細胞は安定したエネルギー供給を得ることができる。</p>
<p>教科書では豆状で、１つ１つ独立して存在しているかのように描かれているミトコンドリアだが、実際の細胞内では、互いにネットワークを形成している。“融合”と“分裂”を繰り返して、他のミトコンドリアとうまく相互作用、助け合いをしながら機能しているのである。まるでそれはヒトとヒトとの関係のようにではないだろうか。</p>
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		<title>今月の赤ちゃん：ウニ</title>
		<link>http://tsukubascience.com/akachan/uni/</link>
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		<pubDate>Fri, 15 Oct 2010 02:25:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[今月の赤ちゃん]]></category>

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		<description><![CDATA[今月はヨツアナカシパンというウニについてです。ウニの発生は高校の生物でも取り上げられ、よく知られています。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div style="width:250px;float:left">今月はヨツアナカシパンというウニについてです。ウニの発生は高校の生物でも取り上げられ、よく知られています。私たちの研究室でもウニの発生の研究をしていますが、このヨツアナカシパンというウニ（写真１）は、他のウニとはちがったユニークな発生をします。</p>
<p>受精後の卵割は普通のウニと同じように進み（写真２：８細胞期）、胞胚（写真３）、プリズム幼生（写真４）と、発生していきます。ただし、この後、普通のウニでは、口が開いて植物性のプランクトンなどの餌を採り始めるのですが、この幼生は餌をとりません。受精2日くらいも経つとウサギの耳のように腕が伸びますが（写真５）、もうお腹のところには成体の骨もできはじめています（写真６，網のように光っている構造）。５日もするとほとんど大人のウニのようになります（写真７：この写真は受精後１１日のヨツアナカシパン）。</p>
<p>普通のウニはプルテウス幼生として、海の中で１ヶ月程度一生懸命餌をとりながら過ごした後、成体のウニへと変態すると考えられています。グアムやハワイで産まれたプルテウス幼生が、日本まで流れてきていることもあるようです。</p>
<p>ところが、ヨツアナカシパンは、母親からもらった卵黄だけを栄養として幼生期の成長を行い、ごくわずかな泳ぐ期間を経た後、変態するという生活をしています。</p>
<p>このように幼生期を短くして、卵黄だけで成長する種は、他のウニでも見られます。このような種の発生を、幼生を経ずに直接成体の形態に成長することから、「直接発生」と言います。直接発生をするウニの多くは、写真４のようなプリズム幼生にはなりません。ヨツアナカシパンは、直接発生に現在進行形で移行しつつある種で、餌をとっていたときの名残として、プリズム幼生期を経ているのですね。
</p></div>
<div id="attachment_928" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/2_web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/2_web-150x150.jpg" alt="" title="2_web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-928" /></a><p class="wp-caption-text">写真２</p></div> <div id="attachment_927" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/1_web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/1_web-150x150.jpg" alt="" title="1_web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-927" /></a><p class="wp-caption-text">写真１</p></div><br />
<div id="attachment_930" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/4_web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/4_web-150x150.jpg" alt="" title="4_web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-930" /></a><p class="wp-caption-text">写真４</p></div> <div id="attachment_929" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/3_web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/3_web-150x150.jpg" alt="" title="3_web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-929" /></a><p class="wp-caption-text">写真３</p></div><br />
<div id="attachment_932" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/6_web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/6_web-150x150.jpg" alt="" title="6_web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-932" /></a><p class="wp-caption-text">写真６</p></div> <div id="attachment_931" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/5_web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/5_web-150x150.jpg" alt="" title="5_web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-931" /></a><p class="wp-caption-text">写真５</p></div><br />
<div id="attachment_933" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/7_web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/7_web-150x150.jpg" alt="" title="7_web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-933" /></a><p class="wp-caption-text">写真７</p></div>
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		<title>話題の生物多様性：なんで重要なの？</title>
		<link>http://tsukubascience.com/seibutsu/biodiversity/</link>
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		<pubDate>Thu, 07 Oct 2010 06:40:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[エッセイ]]></category>
		<category><![CDATA[生物]]></category>

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		<description><![CDATA[“生物多様性”は最近よく見聞きします。生物学に関わったことのある人にとって馴染み深い言葉ですし、その重要性も良く知られていますが、ここ最近急に一般の人々にも知られるようになったのは以下の二つの理由からかもしれません。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/biodiversity.jpg"><img class="alignright size-full wp-image-876" title="biodiversity" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/biodiversity.jpg" alt="" width="618" height="250" /></a>“生物多様性”…　最近よく見聞きします。生物学に関わったことのある人にとって馴染み深い言葉ですし、その重要性も良く知られていますが、ここ最近急に一般の人々にも知られるようになったのは以下の二つの理由からかもしれません。一つは、2010年は国際連合（国連）が定めた「国際生物多様性」という年であること。もう一つは、生物多様性に関する重要な国際会議「生物多様性に関するCOP10（こっぷてん）」が今年の10月に日本の愛知県名古屋市で開かれることです。このように世界的にも注目が集まっている生物多様性ですが、なんとなく解っているようで実はきちんと理解されていないキーワードの一つではないでしょうか。そこで、今回はその定義からじっくりと解説していくことにします。</p>
<h3>生物多様性（Biodiversity）とは〜生き物がつなぐ３つのレベル</h3>
<p><lb/><br />
1992年に開かれた国連地球サミットで、地球環境保全のための国際的なルールとして生物多様性の保全やその公平な利用に関する取り決め（生物多様性条約）が採択されました。この生物多様性条約の中では、生物多様性を「全ての生物の間に違いがあること」と定義しています。具体的には、生物多様性は３つのレベルでの多様性（生態系の多様性、種の多様性、遺伝子（同じ種の中での個性）の多様性）を含むとしています。</p>
<p><strong>生態系の多様性</strong></p>
<p>ある場所における生き物と温度や光といったいわゆる環境の間の様々な関係の集合を生態系（エコシステム）といいます。この生態系の種類の多様さが「生態系の多様性」です。私たちの身近にも森、畑、水田、ため池、河川など様々な生態系があります。つまり「生態系の多様性」は、このように様々な環境があることと言えます。</p>
<p><strong>種の多様性</strong></p>
<div id="attachment_860" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/biodiv1_web.jpg"><img class="size-medium wp-image-860 " title="biodiv1_web" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/biodiv1_web-300x215.jpg" alt="" width="300" height="215" /></a><p class="wp-caption-text">写真１.オニグルミの樹上で食事中のニホンリス（長野県上田市菅平高原）</p></div>
<p>「種の多様性」とは、生物の種類の多様さのことで、生物の種のリストとして表すことが出来ます。皆さんの周りにもちょっと思い浮かべただけでも多くの生き物が出てくるでしょう。例えば道端のタンポポ、散歩中のイヌ、空を飛ぶチョウ、きれいな花をつける桜．．．こういった様々な生き物がいることが「種の多様性」です。「種の多様性」には、私たちが肉眼では見ることの出来ない微生物も含まれるので、「種の多様性」を正しく評価するのは簡単ではありません。ちなみに、私たちが住む日本列島は日本列島だけでしか見ることのできない多くの固有種がいるので、「種の多様性」がとても高いという特徴があります。例えば、哺乳類についてみてみましょう。日本列島には陸上で生活するものだけでも非常に多く、ニホンカモシカ、イリオモテヤマネコ、ニホンザル、ニホンリス（写真１）など全39種の固有種が生息していますが、同じような面積の島国のイギリスには固有種が全く見られません。そういう意味では、私たち日本人は「種の多様性」が高いことに気が付かず、その貴重さも感じ難いのかもしれません。</p>
<p><strong>遺伝子（同じ種の中での個性）の多様性</strong></p>
<p>潮干狩りの主役であるアサリを思い出して下さい。その貝殻には様々な模様がありますね。このように、同じ種であっても多様な個性があることが「遺伝子の多様性」です。この夏、皆さんが熱狂したサッカーのワールドカップを思い起してみても、ヒトでも肌、目、髪の色など様々な違いがあるし、一人一人の個性もあることがわかります。これら全てが「遺伝子の多様性」です。同じ種の生物でも異なる遺伝子を持つことによって、環境の変化や病気の蔓延が起こっても絶滅する可能性が低くなることなどが知られています。</p>
<h3>生物多様性の恵み〜生命と暮らしを支える基盤</h3>
<p><lb/><br />
私たちヒトを含む地球上で暮らす全ての生き物が「生物多様性」に関わっていることがおわかりいただけたかと思います。単に関わっているだけでなく、全ての生き物、特にヒトは生物多様性から実に多くの恩恵を受けているのです。しかしながら、その事に気づいている人はごくわずかでしょう。</p>
<p>ここで、今日の朝ご飯の際に、食卓に並んでいたモノを思い出してみてください。ご飯（お米）、お味噌汁、卵焼き、ほうれん草のおひたしがあったとします。少なくとも4種類の生き物（稲、大豆、ニワトリ、ホウレンソウ）が関係しているのがわかりますね。ちなみに食べ物になる過程まで考えると、味噌等の発酵食品に欠かせないコウジカビ等やニワトリの飼料となる穀物類もあります。このように、私たちが何気なく口にする食事さえも、生き物の豊富さ＝生物多様性に支えられているのです。食事だけではなく私たちの生活に欠かせない様々なモノが生物多様性に支えられています。意外に思われるかもしれませんが、医薬品もその一つです。世界で最初に発見された抗生物質（ペニシリン）は、青カビの一種が作り出していますし、その後も様々な生き物に関係する物質が医薬品として利用されています。もっと言うと、このようにヒトが直接的に利用するものだけではなく、水や酸素、あるいは二酸化炭素といった物質の循環や、気温や湿度といった環境の調節にいたるまで生物多様性が深く関わっているのです。これらを考えると、生物多様性は地球上の生命と暮らしを支える基盤といえます。</p>
<h3>生物多様性の現状～進行する３つの危機</h3>
<p><lb/><br />
<div id="attachment_882" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/biodivtable.gif"><img class="size-medium wp-image-882" title="biodivtable" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/biodivtable-300x191.gif" alt="" width="300" height="191" /></a><p class="wp-caption-text">表１</p></div>今まで述べてきたように、私たちを含む生き物は生物多様性の恩恵を受けています。生物多様性なしには現在のような生き方は出来ませんし、最悪の場合は絶滅してしまうこともあるでしょう。したがって、生物多様性の認識、さらにそれを維持することがとても大切です。しかし今日の地球上では、残念なことに多くの種が絶滅の危機に瀕しており、その結果、地球規模で生物多様性が失われつつあります。国際自然保護連合（IUCN）の最新の報告によると、現在1年間におよそ４万種もの生き物が絶滅しつつあると推測されています。表１は、IUCNによる報告の一部ですが、特に植物や昆虫で絶滅する種が多い可能性が指摘されています。これは地球の長い歴史においても極めて大きい数字で、６度目の大絶滅時代といわれています。しかもその主な原因は、他ならぬ我々ヒトの活動だと言われているのです。最初に述べた生物多様性条約もそうですが、1990年代以降に生物多様性の保全やその管理に向けた取り組みが世界中で活発化したのは、このような背景もあります。</p>
<div id="attachment_861" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/biodiv2_web.jpg"><img class="size-medium wp-image-861" title="biodiv2_web" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/biodiv2_web-300x215.jpg" alt="" width="300" height="215" /></a><p class="wp-caption-text">写真２.中部山岳地域の雪深い地域に典型的な集落（岐阜県白川村）。かつて日本ではこのように住居や燃料として周辺の植物を利用していた。写真提供　藤嶽　暢英氏</p></div>
<p>今日の生物多様性の損失すなわち種の絶滅につながるヒトの活動には、三つあるとされています。一つ目は、土地開発等による生育・生息地の減少、破壊、および環境の悪化です。二つ目は、一つ目とは逆に自然に対するヒトの働きかけが減少することによる影響です（写真２）。生き物の中には、他の生き物の生活に依存した生き方をする生き物もいます。日本では、燃料や住居の材料を得るために利用していた里地や里山を生活の場としていた生き物が多くいます。ところが、ヒトがこういった里地や里山を利用しなくなった結果、そのような環境に依存していた生き物が絶滅の危機に瀕しているのです。</p>
<p>三つ目は、もともとその地域に存在しなかった種（外来種）や化学物質などをヒトが持ち込むことによって生態系を撹乱してしまうことです。皆さんも外来種のブラックバスやアライグマ等が固有種を食べたり、生育・生息場所、あるいは餌を奪うといったニュースを聞いたことがあるかもしれません。こういった外来種の生態系の撹乱に加えて、動植物に対して毒性をもつ化学物質による生態系の撹乱も、生物多様性に大きな影響を与えると考えられています。</p>
<p>最後に述べたように、生物多様性の損失や種の絶滅は確かに進行していると言えます。ですので、生物多様性の維持や絶滅の危機に瀕した種の保全は緊急の課題です。しかしそれだけでなく、生物多様性の現状、生物と生物の相互関係、あるいは生物多様性の恩恵などについて、正しく認識していくことがとても重要だと感じています。豊かな環境には様々な生物が生育できる、私もそう思いますが豊かでない環境にも様々な生物がいますし、そういった環境でしか生きていけない生物もいるでしょう。私はそういった基本的なところからきちんと理解していきたいと考えています。</p>
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		<title>ニワトリの細胞は自分自身で性別を決める</title>
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		<pubDate>Fri, 17 Sep 2010 03:24:01 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[生物]]></category>

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		<description><![CDATA[脊椎動物においては、体細胞の性別は生殖腺（オスやメスの生殖器官）から分泌されるテストステロンやエストロゲンといった性ホルモンによって決定されると思われてきた。このことは鳥類を含む全ての脊椎動物に適用されると思われていたが…]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><div id="attachment_768" class="wp-caption alignright" style="width: 310px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/gynanromorphic-chicken-web.jpg"><img class="size-medium wp-image-768" title="gynanromorphic-chicken-web" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/gynanromorphic-chicken-web-300x238.jpg" alt="" width="300" height="238" /></a><p class="wp-caption-text">(写真：Nature)</p></div>脊椎動物においては、体細胞――精子や卵を除く体の普通の細胞――の性別は生殖腺（オスやメスの生殖器官）から分泌されるテストステロンやエストロゲンといった性ホルモンによって決定されると思われてきた。このことは鳥類を含む全ての脊椎動物に適用されると思われていたが、2010年3月11日付のNatureに発表された、両性具有、つまり性別が入り混じった鳥に関する研究により、鳥類の体細胞は性ホルモンに影響されず、それ自身で性別を決めることが分かった。</p>
<p>研究者たちは、雌雄モザイクのニワトリ――オスとメスの両方の特徴を持つ希少なニワトリの形態――を調査した。そのニワトリは片側がメスで、もう片側がオスの形態をしていた。メスの側は茶色で、肉垂や蹴爪は小さかった。これはメスのニワトリの特徴である。その一方、オスの側は白色で、肉垂や蹴爪は大きく、筋肉も発達していた。</p>
<p>研究者たちは、各細胞の性別を分析するため、ニワトリの両側から採取した体細胞を調べた。すると、オスの側はオスの細胞から、メスの側はメスの細胞から構成されており、また細胞には、このニワトリの奇妙な特徴の原因だと思われた染色体異常がないことが分かった。これにより、雌雄モザイクのニワトリは、自身の性別を独立して決定するオスとメスの両方の細胞が混在していることが示された。</p>
<p>ところで、ヒトを含む他の脊椎動物では、どのようにして性別が決定されているのだろうか。他の脊椎動物の初期胚は、性別を決定する遺伝子がオスかメスのどちらかの生殖腺の発達を促進するまでは、オスもしくはメスに特殊化していない。その後、生殖腺は全ての細胞をオスかメスへと誘導する性ホルモンを生成する。そのため、もしもオスの胚の生殖腺になる部分をメスの同じ場所に移植すると、メスのホルモンの影響を受けるため、オスの細胞はメスの細胞となる。しかしながら、このことはニワトリには当てはまらない。移植された部分は本来の性別として成長し続ける。</p>
<p>これらの実験結果により、ニワトリの体細胞は性別のアイデンティティーを自分自身で決定し、性ホルモンには依存しないことが分かった。この稀な性質が奇妙な雌雄モザイクの鳥を誕生させることになるのだ。</p>
<p>筑波大学の丹羽隆介助教は、「発生生物学者は一般には、全ての脊椎動物が同じ性決定メカニズムを共有していると信じてきた。この研究は脊椎動物の性決定原理の共通知識を明確にし、鳥類は哺乳類とは異なった発生パターンに従うということを強く示している」と言う。</p>
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		<title>今月の赤ちゃん：ヤツメウナギ</title>
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		<pubDate>Thu, 12 Aug 2010 02:37:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[今月の赤ちゃん]]></category>

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		<description><![CDATA[今月は5-7月に産卵期を迎えるヤツメウナギLethenteron japonicusです。本当の眼の他に、7つの鰓穴が開いていることから「ヤツメ」ウナギと呼ばれます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<div id="attachment_699" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi2web.jpg"><img class="size-thumbnail wp-image-699" title="yatsumeunagi2web" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi2web-e1281614551298-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a><p class="wp-caption-text">写真２</p></div> <div id="attachment_692" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi1web.jpg"><img class="size-thumbnail wp-image-692" title="yatsumeunagi1web" src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi1web-e1281614180553-150x150.jpg" alt="" width="150" height="150" /></a><p class="wp-caption-text">写真１</p></div>
<p>今月は5-7月に産卵期を迎えるヤツメウナギLethenteron japonicusです（写真1）。本当の眼の他に、7つの鰓穴が開いていることから「ヤツメ」ウナギと呼ばれます。</p>
<p>ヤツメウナギは、原始的な脊椎動物と考えられていて、顎をもっていません。写真2（ガラス水槽に吸い付いているところ）のように口は吸盤のようになっていて、魚などに食いついて、血を吸い取ったり、肉を食べる、寄生生活を行っています。北海道を中心に漁も行われており、写真3のように赤ワインソースで料理されたフランス料理などもあります。</p>
<p><div id="attachment_694" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi4web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi4web-150x150.jpg" alt="" title="yatsumeunagi4web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-694" /></a><p class="wp-caption-text">写真4</p></div> <div id="attachment_693" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi3web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi3web-150x150.jpg" alt="" title="yatsumeunagi3web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-693" /></a><p class="wp-caption-text">写真3</p></div>ヤツメウナギは、顎をもたないことや、背骨が発達しないなど、原始的な特徴を残しているので、脊椎動物の進化の研究に使われています。当研究室でも毎年産卵させて、発生過程を研究しています。</p>
<p>成熟したメスのおなかを絞ると数万個の卵が出てきます。卵の大きさは直径1mm程度で、カエルの卵と同じくらいの大きさです。写真6は受精してから、10日程度のふ化する直前の胚です。矢印のところに頭ができてきています。</p>
<p>ふ化して1週間くらい経つと眼ができてきます（写真７の矢頭）。7つの鰓穴（矢印）ももう見えています。<br />
<div id="attachment_696" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi6web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi6web-150x150.jpg" alt="" title="yatsumeunagi6web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-696" /></a><p class="wp-caption-text">写真6</p></div> <div id="attachment_695" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi5web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi5web-150x150.jpg" alt="" title="yatsumeunagi5web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-695" /></a><p class="wp-caption-text">写真5</p></div><br />
写真8は、ふ化後1ヶ月半たったものです。眼（矢頭）と7つの鰓穴（矢印）で立派に「ヤツメ」になっています。鰓穴の後ろに心臓もできています（2重矢印。幼生の時期は、泥の中に潜って、泥の有機物やプランクトンを食べています。そのような幼生期を3-4年経て、10cmくらいに成長した後、変態して海に下り、魚に吸い付いて成長します。</p>
<p>脊椎動物に近いホヤやナメクジウオは、ものを画像として見ることができず、光がどちらの方向から来ているか、くらいしかわかりません。それに対して、<div id="attachment_698" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi8web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi8web-e1281616159685-150x150.jpg" alt="" title="yatsumeunagi8web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-698" /></a><p class="wp-caption-text">写真8</p></div> <div id="attachment_697" class="wp-caption alignright" style="width: 160px"><a href="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi7web.jpg"><img src="http://tsukubascience.com/wp-content/uploads/yatsumeunagi7web-e1281616225193-150x150.jpg" alt="" title="yatsumeunagi7web" width="150" height="150" class="size-thumbnail wp-image-697" /></a><p class="wp-caption-text">写真7</p></div>原始的な脊椎動物であるヤツメウナギは、立派な眼を発達させて、ものを画像として見ることができるようになりました。画像を見ることができるようになると、その情報を処理する脳も発達する必要が出てきました。こうして、脊椎動物の脳は大きく発達しました。</p>
<p>でもヤツメウナギには、まだ私たちの手足に対応する胸びれや腹びれがありません（背びれなど、対にならないひれはあります）。</p>
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